寺本明日香、畠田瞳がラスト演技 「思い出たくさん」万感の演技 全日本体操

試合後、撮影に臨む寺本明日香(左)と畠田瞳=21日、東京体育館(代表撮影)
試合後、撮影に臨む寺本明日香(左)と畠田瞳=21日、東京体育館(代表撮影)

体操の世界選手権(10~11月、英リバプール)などの代表選考会を兼ねた個人総合の全日本選手権は21日、東京体育館で女子予選が行われた。今大会限りでの引退を表明していた12年ロンドン、16年リオデジャネイロ両五輪代表の寺本明日香(ミキハウス)は跳馬を除く3種目、東京五輪代表の畠田瞳(セントラルスポーツ)は床運動のみの演技となり、ともに決勝には進めなかった。

楽しんで、現役最後の演技を終えた。今大会で現役を退く寺本は、最終種目の平均台を終えると、「一気にこみあげて。いろんな思い出があったなって」。あふれ出る涙を抑えられず、代表でともに戦った村上茉愛(まい)さんらと抱き合った。

平常心を保ち、最初の床運動から感情のこもった演技を披露した。跳馬は行わなかったが、段違い平行棒と平均台も大きなミスなくまとめた。「自分の演技が100%といっていいくらい出し切れた。悔いのない演技ができた」と納得の表情で話した。

東京体育館は忘れられない場所だった。2011年の世界選手権団体総合で、故障者に代わって跳馬に急遽(きゅうきょ)出場。初代表ながら高得点をマークし、ロンドン五輪の出場権獲得に大きく貢献した。昨夏の東京五輪を目指していた20年2月に左アキレス腱を断裂。今大会での引退を決めると、会場は東京体育館だった。「数少ない特別な思いがある場所」と感慨に浸った。

東京五輪で団体総合5位に貢献した畠田瞳も、最後の舞いを披露した。昨年10月の世界選手権(北九州市)で、練習中に首に大けがを負った。2年後のパリ五輪へ復帰したい思いもあったが、2月になって「今まで簡単にできていた技ができなくて、心が折れた」。

この日は床運動のみの1種目。最後まで演じ切ると大粒の涙をこぼし、「体操の思い出はたくさんある。改めて感謝の気持ちがあふれて出てきた」と感情を抑えきれなかった。(小川寛太)

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