デリバティブ(金融派生商品)の業界団体、国際スワップ・デリバティブ協会(ISDA)の決定委員会は20日、ロシアが4日に期限を迎えたドル建て国債の支払いを自国通貨ルーブルで行ったことが「潜在的な支払い不履行」に当たると判断した。30日間の猶予期間後に、デフォルト(債務不履行)に陥る可能性が一段と高まった。
西側諸国はウクライナに侵攻したロシアへの金融制裁を強化し、米財務省は4日、ロシアが米金融機関に保有するドルを使って国債の償還や利払いを行うことを禁止した。ロシアは外貨不足が深刻化し、計6億4920万ドル(約830億円)の利払いなどをルーブルで行ったと6日に明らかにした。義務を完全に履行したと強調している。しかし、約束された通貨以外への一方的な変更はデフォルトと見なされる恐れがある。(共同)