「コロナ感染で退職強要は違法」視覚障害の男性、勤務先を提訴

第1回口頭弁論後に記者会見に出席した原告の男性(左)=21日、大阪市北区
第1回口頭弁論後に記者会見に出席した原告の男性(左)=21日、大阪市北区

新型コロナウイルスへの感染を理由に退職を強要されたのは違法だとして、視覚と聴覚に障害のある大阪市内の男性(39)が、元勤務先の障害者就労支援事業所に、330万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こしたことが21日、わかった。この日の第1回口頭弁論で、事業所側は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。

訴状などによると、男性は目がほぼ見えず、同僚の付き添いで通勤していた。

昨年9月、新型コロナに感染し約1カ月間にわたり休職。事業所側から、復帰の際には「同僚に感染させる可能性が高い。付き添いでの出勤はしないように」と電話で告げられた。

男性はいったん了承し、後に付き添い出勤の再開を上司に相談したが、感染リスクを理由に認められず退職を持ちかけられた。その後も呼び出されて再度退職を求められたほか、付き添い出勤する場合は「事故があっても労災は出さなくていい」という内容の念書を書くよう求められるなどし、男性は精神的苦痛を抱えて退職したという。

原告側代理人は、男性に付き添い出勤を認めなかった事業所側の判断は、違法な退職強要とパワーハラスメントに該当すると指摘。男性は「(事業所側から)謝罪もなく、このまま何もなかったように終わるのは納得できない」と話した。

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