楽天、ウーバー連携強化で経済圏拡大 イーツをポイント決済 配車も意欲

連携を発表したウーバーイーツジャパンの武藤友木子代表と楽天グループの松村亮上級執行役員(右)=18日、東京都港区
連携を発表したウーバーイーツジャパンの武藤友木子代表と楽天グループの松村亮上級執行役員(右)=18日、東京都港区

各国で配車や料理配達サービスを展開する米ウーバー・テクノロジーズと楽天グループが連携を強化する。第1弾として、料理配達サービス「ウーバーイーツ」で、決済サービス「楽天ペイ」での支払いを国内でできるようにした。両社は今後、海外を含めた配車サービスでも手を組む見通しだ。楽天は、IDやポイントを共通して利用できる「経済圏」をウーバーの各サービスに広げ、顧客基盤を強固にする。

ウーバーイーツのアプリ画面。楽天ポイントで支払いが可能になる
ウーバーイーツのアプリ画面。楽天ポイントで支払いが可能になる

今回の連携は、新型コロナウイルス禍を受け自宅で食事ができる配達サービスの需要が高まっていることに対応した。飲食市場は、楽天が主力ビジネスとする電子商取引(EC)市場の規模よりも大きい。

楽天としては、「飲食市場に楽天の経済圏を拡大させるのが重要な目的」(松村亮上級執行役員)だ。メールアドレスなどから、あらかじめ登録した楽天IDを利用して、ウーバーイーツにログインすることもできるようになる。

さらに両社は連携を深める方向だ。18日に東京都内で開催したウーバーイーツの連携発表では、ウーバーのダラ・コスロシャヒ最高経営責任者(CEO)がビデオメッセージで「今日は初めの一歩。楽天との連携を深める分野はいろいろある。海外でも連携していくのを楽しみにしている」と述べた。

楽天の三木谷浩史会長兼社長もビデオメッセージで「(楽天の)経済圏とさまざまに連携していくのを期待している」とコメントするなど、トップ同士の親密ぶりを見せつけた。

会見に出席したウーバーイーツジャパンの武藤友木子代表は、配車サービス「ウーバー」での連携に意欲を示しており、近く協議に入るとみられる。このほか、ウーバーイーツの配達スタッフに楽天市場で購入した商品を短時間で運んでもらう「クイックコマース」と呼ばれる新サービスも有力だ。クイックコマースは、ヤフーやLINEを傘下に持つZホールディングスが1月から始めている。最短15分で商品を届けるのが売りで、楽天・ウーバーも同種のサービスを検討していく可能性が高い。

両社は今後、コロナ禍での消費者の行動変容に注視するとともに、それを踏まえたコロナ禍後の需要も予測しながら連携拡大を進めていくとみられる。(大坪玲央)

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