暮らし替えの道しるべ

(81)「実家の片づけ」の始めどき 帰省で親の心身の変化を確認する

ゴールデンウイーク中に実家に帰省して、ついでに親の暮らしぶりの確認を…と考えている人もいるかと思います。

「使い切れないくらいトイレットペーパーを買っている」「きれい好きだったのに部屋がほこりだらけ」「ゴミ袋が置きっぱなしでたまっている」「調味料が出しっぱなし」「食品の消費期限が切れている」

もし、こうした光景が見られたら、それは「実家の片づけ」の始めどきがやってきた、という合図です。これらの変化は、親の心身状態の「今」を表しています。

例えばゴミを出せずにいるのは、分別の仕方が分からない、あるいは分別の仕方が間違っていないかと心配で外に出せない、という理由が潜んでいそうです。調味料が調理台に出しっぱなしになっているのは、戻すのが面倒なだけでなく、肩や腰が痛い、脚が曲がらないなど身体的な不具合が原因となっている場合もあります。

また、消費期限切れの食品があるのは、細かい文字が見えにくくなってしまったことが考えられます。あまり料理を作らなくなっているのかもしれません。

誰もがそうやって年をとります。とりわけコロナ禍では外出を控えたことで、運動不足で体力が衰えたり、対面で話す機会が減り認知機能に影響したりしないかと心配されています。

もしこうした光景に直面しても、「できていない」ことを批判せず、親の心身の変化を率直に受け止めてください。そしてゴミや期限切れ食品の片づけを手伝い、親との会話を楽しむような機会になれば、いいのではないでしょうか。(日本ホームステージング協会代表理事 杉之原冨士子)

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