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学問の領域超え交流 シナジー効果期待 東京都市大学

4月に利用開始した7号館
4月に利用開始した7号館

東京都市大学の世田谷キャンパス(東京都世田谷区)が変貌している。学生らの交流の場として、新たなシンボルとなる7号館が4月にオープン。理工学系の教育研究を支える新10号館の整備も進む。令和11年に迎える創立100周年に向けた中長期計画の一環だが、変化する大学教育への対応に加え、地域や環境、防災といった視点が盛り込まれている。

「教室や研究室で学問に没頭する経験も大切だが、社会とのつながりを強化していく必要もある。学生や教職員が学問領域を超えて一つの場に集まり、交流できるキャンパスをつくる。その結果、学びのシナジー効果やアイデアが生まれるのではないか」

三木千壽(ちとし)学長は、キャンパス再整備の狙いをこう説明する。

7号館には、等々力キャンパスの都市生活学部と人間科学部が移転したほか、学生の各種活動の幅を広げる機能が盛り込まれた。1、2階には吹き抜けの大規模多目的ホールを設置。一方、教室という形にとらわれない開放的空間にし、グループ活動などを促進するラーニングスペースや執務スペースを設けた。

建物は最先端の環境配慮を誇る。高断熱化などによって1次エネルギー消費量削減を可能にすると同時に太陽光による発電も組み入れ、経済産業省のZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)にも採択された。

また、地域への視点を重視した。背景には、令和元年10月の台風19号によるキャンパス浸水被害の経験がある。止水壁を設置し、電気設備を上層階に設置するなど、安全・安心なキャンパスを目指した。災害時には、地域の防災拠点としても開放されるという。

三木学長は「国際化は不可避な時代になり、英語をはじめとする語学力や研究力の向上など、大学への要望は大きく変化している。地域や世界といかにつながっていくのか。あらゆる壁を取り払い、時代に柔軟に対応できるキャンパス整備を目指していく」としている。

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