米、中国のソロモン諸島との安保協定発表を批判 高官派遣で巻き返しへ

バイデン米大統領(ゲッティ=共同)
バイデン米大統領(ゲッティ=共同)

【ワシントン=大内清】米国家安全保障会議(NSC)は19日に声明を発表し、中国が南太平洋のソロモン諸島と安全保障協力に関する協定を結んだとしているのは「中国が一方的に発表したもの」であるとの見方を示して批判し、内容に疑義を呈した。バイデン政権は今週、NSCのキャンベル・インド太平洋調整官ら高官をソロモンに派遣。中国の影響力強化につながる同協定をめぐり、巻き返しを図るとみられる。

声明は、中国が発表した協定は「透明性に欠け、(内容が)明示的でない」と指摘。中国がこれまでに漁業権や資源管理、開発支援をめぐって南太平洋諸国などと「謎に包まれてあいまいな協定を結んできたのと同じパターン」だとし、小国に対する権益をひそかに拡大させようとする中国の外交手法を非難した。

ソロモンを訪問するキャンベル氏らは、協定の詳細について同国政府と協議し、問題点の洗い出しなどを進める考えとみられる。

中国が発表した協定は、中国艦艇の寄港や物資補給を認めることや、ソロモンが治安維持面で必要な場合は中国に武装警察や軍の派遣を要請できるなどとする内容。同協定をめぐっては米国のほかに近隣のオーストラリアやニュージーランドが、中国による事実上の軍事拠点化につながると反発していた。

こうした圧力を受けてソロモン政府は「中国が軍事基地を建設することは認めない」などとしているものの、バイデン政権は今回の声明で「なおも懸念がある」と強調。米国としては「今後も(南太平洋地域との)関係強化に向けた関与を続けることに変わりはない」とも述べた。

会員限定記事会員サービス詳細