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1年次から「行くべき道」ともに考える

明治大学の堀金由美教授=9日午後、東京都千代田区(桐原正道撮影)
明治大学の堀金由美教授=9日午後、東京都千代田区(桐原正道撮影)

明治大学政治経済学部 グローバルキャリア形成プログラム 堀金由美教授

明治大学政治経済学部は4月から、グローバルキャリア形成(GCD)プログラムを始動させた。既存の留学制度などを融合し、単なる異文化体験ではなく、目標に向かい、「どのような能力が必要か。何を学ぶか」を考えさせ、1年次から学生の努力と挑戦を後押しする。目指すのは、政治経済の知識と高い語学力、国際感覚を備えた専門性の高い人材育成。GCDプログラムを牽引(けんいん)する堀金由美教授に学部独自の国際化の歩みについて聞いた。(聞き手・宮田奈津子 写真・桐原正道)

--学部では従来、国際教育に力を入れてきた

「大学の留学プログラムに加え、学部でも独自に世界14カ国・地域で40以上のプログラムを展開。国際化に対応する人材を養成してきたが、そのイメージが定着せず、国際社会で活躍したいと願う高校生らの進学の選択肢になりにくいという課題を抱えていた。学生にとって、『こんな制度がある』と、明確に見えるようにした」

--これまでの制度と違う点は

「語学を学び、異文化を知ることも大切だが、留学したから就職できる時代ではない。学生は気がついたら3年になり、就職活動をし、何となく4年間を過ごしてしまう。例えば国際機関で働きたいなら、語学は英語以外の外国語も有用。3年からの取り組みでは遅い。留学するならどこの大学に行き、何を学べばいいのか。必要な能力は何か。1年次からそれぞれの〝行くべき道〟を一緒に考えていく」

--プログラム内容は

「1年次は希望者の中から、TOEICのスコアが高い学生50人前後を選抜。2年次から語学のほか、成績も基準にする。国際機関などで働く方々の体験を基に学ぶ『就業力育成総合講座』のほか、海外の大学教員の講義を英語で受講する『トップスクールセミナー』『英語実践力特別強化(ACE)プログラム』などがメニューに並ぶ。個別相談も実施し、具体的なキャリアイメージを作っていく」

--語学は高いレベル設定になっている

「2年次の参加基準は、TOEIC750。国際社会で活躍したいのであれば、決して高くはない。TOEIC800~900の学生の英語力を伸ばすクラスも設けて、絶え間ない挑戦を促す。ディベートやプレゼンテーションによって身に付ける高度なコミュニケーション能力はもちろんだが、書く力も伸ばしていく」

--政治経済と国際素養を合わせて学べる魅力とは

「国際化の今、すべての事象が世界につながっていく。特定の学問だけをやっていても分からないことが増えていく。大学での学びは世界を理解し、『自分がどう関わるのか』を考えること。他者や異文化を知ることは大切だが、完全な理解は難しい。だからこそ、知識と経験、考える力が重要になる。明治大学政治経済学部ではあらゆる学問を学ぶことができる。さらに、GCDプログラムでは、明日を切りひらく意思と能力を持つ人材を育てていく」

ほりかね・ゆみ 東京大学教養学部卒業後、国際協力機構(JICA)を経て、英ケンブリッジ大学社会政治学部大学院修士、博士。専門は東アジアの開発と政治、比較政治経済学など。

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