群馬「正論」懇話会の第58回講演会が19日、前橋市の前橋商工会議所会館で開かれ、東京国際大教授で元産経新聞特別記者の河崎真澄氏が「どう備える台湾有事 ウクライナ危機を教訓に」と題して講演した。
河崎氏は、中国とロシアが独裁体制による強権国家であり、いずれも核を保有し、一方的な現状変更を試みるなどの共通項が多いと指摘。その上で中国は台湾併呑(へいどん)の野心を隠していないとし、「ウクライナ侵攻を続ける今日のロシアは、明日の中国の姿に重なる」と説明した。
河崎氏は「日本にとって台湾情勢は対岸の火事では決してない」と主張。今後、有権者の選挙での投票行動に期待したいと語る一方、先進7カ国(G7)の中で唯一アジアにある日本が、地域の安全保障でリーダーシップを取っていくべきだと訴えた。