全国学力テスト 教科別の傾向は

東京都内の中学校で全国学力テストに臨む生徒=19日午前(代表撮影)
東京都内の中学校で全国学力テストに臨む生徒=19日午前(代表撮影)

19日に小学6年と中学3年を対象に行われた文部科学省の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)では、毎回行われている国語と算数・数学に加え、4年ぶりに理科も加わった。教科別の傾向は次の通り。


小学校国語 知識と思考力問う

グループでの話し合いの様子など学校生活の場面を題材にした設問が目立ち、知識と思考力をバランスよく確認した。設問1では、公園をきれいにするアイデアを話し合う対話文を読み、指定された条件を踏まえながら自分の考えをまとめる記述式問題が出た。

設問2は、物語文から出題。描写を基に登場人物の相互関係を捉えたり、物語の全体像などを具体的に想像したりする力を見た。

設問3では2つの文章を読み解き、漢字の書き取りなど基礎的な知識を問いつつ、思考力や判断力、表現力を確認した。


小学校算数 初「プログラミング」

計算やグラフ、表の読み取りを通じて、日常生活の課題を解決させる狙いがうかがえる出題が多かった。

設問3は、学級でお楽しみ会の遊びを決める場面で、表の空欄を埋める数を求める式と答えを書かせた。また、グラフや表からデータの特徴や必要な情報を読み解く力も見ており、知識と思考力をバランスよく評価する設問だった。

設問4は、全国学力テストでプログラミングに関する初めての出題となった。プログラムが示す作図の手順を基に、図形を構成する要素に着目し、出来上がる正しい図形を選ばせた。


小学校理科 表分析し考え示す

新学習指導要領では、観察を通して身の回りの生物の色や形、大きさなどの差異に気づかせる学習を求めている。こうした視点を踏まえ、提示された情報を分析や解釈することで、自分の考えを持つことができているかどうかを確認する設問が出題された。

特徴的だったのは設問1だ。モンシロチョウ、ショウリョウバッタ、ゲンゴロウ、シオカラトンボについて、食べ物や育ち方で分類した表などを提示。それを複数の視点で読み解くことによって、新たに見いだした「問題」を4つの選択肢から選ばせた。


中学校国語 情報読み解く力要求

新学習指導要領が掲げた思考力や判断力、表現力を問う設問が印象的だった。

設問2では、農林水産省のウェブページから先端技術を活用した「スマート農業」についての解説資料を掲載。資料から必要な情報を引用し、提示された意見文にスマート農業の効果を書き加える出題があった。解答には、情報を的確に読み取る力や、根拠を明確にして書く力が求められる。

設問4は、行書について生徒らが話し合う場面から出題。文字の特徴やバランスなどを問い、日本の言語文化についての知識を確認した。


中学校数学 数学的な表現力確認

日常的な事象に関するデータなどを示し、数学によって考えさせる特徴的な問題が出題された。

設問7では、学級のコマ回し大会で使うコマをヒストグラム(統計グラフ)の特徴を基に選び、その理由を説明させる出題で、数学的な表現力を確認した。

設問8でテーマとなったのは、SDGs(持続可能な開発目標)。授業で環境問題を考える場面を設定し、家庭でできる二酸化炭素削減の取り組みや削減量の記録など複数のデータを読み解き、目標値を達成するまでの日数を求める方法を説明させた。


中学校理科 実験や観察テーマ

学習した知識と日常生活の経験を関連付け、理科を学ぶことの意義や有用性を理解することが求められており、実験や観察をテーマにした出題が多かった。

設問1では、タブレット端末のタッチパネルの仕組みを科学的に探究する実験が場面に。タッチパネルに触れた際、その反応に水が関係しているかを調べたい場合、変える条件と変えない条件を考えさせた。

設問8はアリが行列をつくる要因を調べる実験を取り上げた。予想と異なる実験結果が出た場合に、その意味や考えられる可能性を推測できるかを見た。

令和4年度 全国学力テストの問題と正答例

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