中国、EUとの関係改善狙う 強制労働廃止条約で

【北京=三塚聖平】中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)の常務委員会は現在開催中の会議で、強制労働を禁じる国際労働機関(ILO)の条約批准に向けた審議を行っている。中国政府による新疆(しんきょう)ウイグル自治区での強制労働疑惑が問題化する中、国際社会の批判を回避するとともに、欧州連合(EU)との関係改善につなげる狙いが指摘されている。

18~20日開催の常務委で審議されているのは、ILOが1930年と57年に採択した条約。政治的圧制や教育、宗教的差別待遇の手段としての強制労働を禁じることなどを定めている。

中国とEUが2020年末に投資協定交渉で大枠合意した際、中国が「ILO基本条約の批准に取り組む」ことを定めた。投資協定は新疆の人権問題によりEU側が手続きを凍結しており、中国側としては条約批准をてこに再び前に進める考えとみられる。

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