「ことでん」の愛称で知られる香川県の高松琴平電気鉄道(高松市)は19日、ロシアの侵攻が続くウクライナの鉄道従事者への連帯を示すため、同国旗の色にラッピングした車両の運行を琴平線で開始した。
車両の側面上部には、「We stand with you(私たちは、あなた方と共にある)」など、戦禍のウクライナで人々の命を守る運行業務を行う鉄道従事者へあてたメッセージや、世界平和への願いが記されている。
全3路線のうち琴平線の車両の下部は元々、ライン(路線)カラーの黄色。これを生かした上で、1編成2両の上部をことでんのマスコットキャラクターやロゴにも使われている青色にラッピングした。
発案したのは入社3年目の今井恭子さん(35)。ウクライナの現状に心を痛め「命がけで従事する人へ敬意を示すために何かできないか」との思いだったという。社長がこの案を受け入れ、実現した。
5月3日に行われる同社のイベントではラッピング車両のステッカーも販売する予定(500円税込み)で、売り上げの全額は在日ウクライナ大使館に寄付される。ラッピング車両は今年11中旬ごろまで運行予定。