大津市民病院医師大量退職問題 京大派遣全員退職へ

医師の大量退職問題で揺れる大津市民病院=3月
医師の大量退職問題で揺れる大津市民病院=3月

地方独立行政法人の市立大津市民病院(大津市)で多数の医師が退職の意向を示している問題をめぐり、京大医学部の「医局」から派遣されている「脳神経内科」「麻酔科」「放射線科」の医師7人も今年度中に退職する方針であることが19日、同病院関係者への取材でわかった。これにより、同病院在籍の京大医局派遣の医師27人全員が退職となる見通しで、同病院や市は対応を迫られそうだ。

病院関係者によると、新たに今年度中に退職する方針、意向を示していることが分かったのは、脳神経内科4人、麻酔科2人、放射線科の非常勤医師1人の計7人。脳神経内科では別の医師1人がすでに3月末で退職している。

同問題をめぐっては今年2~3月、京大医局から派遣されている外科、消化器外科、乳腺外科、脳神経外科、泌尿器科などの医師が前理事長の北脇城氏(66)らのパワーハラスメントなどを理由に計20人が相次いで退職の意向を表明。このうち5人がすでに退職した。

病院が設けた第三者調査委員会は「パワハラに該当するような言動は認められない」と結論付けたが、北脇氏は混乱を招いた責任を取り、3月31日付で辞任した。

院長代行に院長同額手当

一方、市民病院の院長だった若林直樹氏(61)も今回の問題の責任を取って院長を辞任し、今月18日付で院長代行となった。ただ、若林氏は理事会の副理事長で、理事長が空席のため、理事長代理も務める。

若林氏の管理職手当は今月8日の病院理事会で、給与規程が改正され、院長と同額が支払われることが決まった。理事会では、理事から「責任を取り、院長職を辞することはわかったが、報酬面での責任は取られていない」と疑問が投げかけられた。これに対し、若林副理事長は、「肩書の変更により責任を取る」などと答えたという。

医局 医師の執務室、控室。大学医学部の付属病院での診療科ごとの教授を頂点とした人事組織。人事権は教授がすべて握り、拒否権はないとされる。


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