静岡の難波副知事、来月退任へ リニアや土石流に対応

川勝平太知事(田中万紀撮影)
川勝平太知事(田中万紀撮影)

静岡県の川勝平太知事は、来月に2期目の任期満了を迎える難波喬司副知事(65)を再任しない方針を固めて19日、出野勉副知事を通じて難波氏や県議会各会派に伝えた。一方で、難波氏が陣頭指揮を執ってきた熱海市での土石流災害とそれに絡む盛り土問題、リニア中央新幹線問題は「別の人がすぐに肩代わりすることは難しい」との指摘もあり、川勝知事は、この2つの問題の責任者として特別職以外で処遇する方向で調整している。

難波氏は岡山県出身。国土交通省の技官で港湾局計画課長や大臣官房技術総括審議官などを歴任。平成26年に退官し、静岡県の副知事に就任した。2期目は5月17日まで。同県では副知事は2期までが慣例で、川勝知事は、続投は県議会などの理解が得られないと判断したもようだ。

難波氏は、昨年7月に起きた熱海市での土石流災害と盛り土造成経緯の検証、リニア計画に伴う国やJR東海との交渉などを担い、県の技術部門トップとして存在感を発揮してきた。担当業務の一部は「余人をもって代えがたい」(県幹部)との声があり、川勝知事は両問題の担当としては別のポストで県に残したい考えとみられる。

難波氏は19日、県庁内で記者団の取材に応じ、「2期目の任期で区切りがつくように仕事をしてきたので、自然の流れと受け止めている」と淡々と述べた。そのうえで「リニアの問題と土石流の問題はまだ区切りがついていない。何らかの形で関わってもらいたいというのが知事の意向だと聞いている」と明かし、両問題には「何らかの形で私も関わりたい」と意欲を示した。

ただ、静岡県幹部の人事をめぐっては県議会2月定例会で、別の非常勤特別職3人について「業務内容が地方自治法で定められた『助言』の範囲を逸脱し、報酬が過大だ」などとの指摘で報酬予算が当初予算案から削除され、3月末で退任となった経緯がある。こうしたこともあり、難波氏については一般職での任用を軸に検討するとみられる。

副知事の後任人事は調整中だが、5月20日開会の県議会5月臨時会には人事案提出が間に合わない可能性が浮上しており、副知事は一時的に出野氏1人の体制になるとみられる。

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