焦点はウクライナ支援増強 G20会合、米財務長官が一部出席へ

イエレン米財務長官(AP)
イエレン米財務長官(AP)

【ワシントン=塩原永久】米財務省は18日、イエレン財務長官が米首都ワシントンで今週、ウクライナのシュミハリ首相と会談すると発表した。ロシアの攻撃を受けるウクライナは、国際通貨基金(IMF)などの関連会合に合わせて高官を訪米させ、支援増強を求める。米財務省はイエレン氏が、20日の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の一部会合に出席し、ウクライナへの連帯を訴えると説明した。

IMFと世界銀行の春季定例会合が18日開幕。ウクライナ政府の行政運営や、戦争で破壊されたインフラなどの再建に必要な資金支援の増強が焦点のひとつに浮上している。

ウクライナのゼレンスキー大統領が17日、IMFのゲオルギエワ専務理事と追加支援を協議したとツイッターで言及。「戦後復興への準備」も話し合ったとした。シュミハリ氏も米ABCテレビで月約50億ドル(約6300億円)の財政赤字が発生していると述べた。同氏は世銀などが21日に開くウクライナ情勢の円卓会議に出席する見通しだ。

世銀のマルパス総裁は18日、ウクライナ支援強化の議論が「急速に進展」していると語った。

一方、すでにバイデン米大統領が、ウクライナに5億ドル(約630億円)の財政支援を行う方針を表明。戦争の長期化に耐えられるウクライナの国力基盤を支える狙いもありそうだ。

一方、G20財務相・中銀総裁会議をめぐっては、イエレン氏が今月上旬の議会公聴会で、ロシア代表が出席すれば多くのG20会合を「欠席する」と表明していた。ただ、世界経済に多大な打撃を及ぼす侵略への非難を示すため、世界経済を扱うセッションなどに絞って出席することにした。

欧米メディアによると、ロシアのシルアノフ財務相はG20会議にオンラインで参加すると、議長国インドネシアが説明した。

米財務省高官は18日、記者団に対し、「ロシア政府関係者が参加して、G20で米国や友好国が取り組む仕事を妨げてほしくない」と指摘。ロシア政府高官の出席は不適切だとの認識を改めて強調した。

米財務省によると、イエレン氏は19日、IMFや世銀首脳、G20の閣僚らとともに食料安全保障の危機に関する会議を開く。穀倉地帯を擁するウクライナとロシアからの供給停滞で食糧危機が懸念され、対策検討で指導力を訴える。

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