保育園長を大学院生に 運営会社と星槎提携

保育士の育成に向けて提携したアイアイ社の貞松成社長(左から2人目)と星槎大学の山脇直司学長(同3人目)ら=神奈川県庁
保育士の育成に向けて提携したアイアイ社の貞松成社長(左から2人目)と星槎大学の山脇直司学長(同3人目)ら=神奈川県庁

神奈川県など首都圏を中心に私立の認可保育園を運営している「AIAI Child Care(アイアイチャイルドケア)」と、星槎大学大学院(横浜市)は今月、保育士の育成に向けた連携協定を結んだ。協定はアイアイ社の保育園の施設長(園長)を同大学院で学ばせるといった内容で、保育園の運営会社と専門職大学院が、保育士のスキルアップに向けて連携するのは全国初という。保育士の専門性を高め、業界の底上げを図る取り組みとして注目を集めそうだ。

アイアイ社は、保育園「AIAI NURSERY(アイアイナーサリー)」を全国84カ所で展開しており、保育士計約1千人が在籍し、園児数は計約4千人に上る。

本県では川崎市内2カ所に施設がある。一方、星槎大学大学院は、国の制度に基づく専門職大学院。働きながら学ぶことができ、学生の大部分が社会人という大学院だ。

「年2人」目標

今回の提携では、アイアイ社が社内で選抜した園長が、一般受験を経て同大学院への入学を目指す。同大学院は、教員をアイアイ社内の研修に講師として派遣することで、合格をサポートする。合格した園長は2年間の課程の中で、保育に関する専門的な知識を研究・体得しながら、「教育修士」の取得を目指すという内容だ。

アイアイ社の保育士を受け入れる同大学院の「教育実践研究科」は定員15人程度。アイアイ社は毎年2人程度の合格を目標とする。

今年4月には試験に合格した2人の園長が入学した。2年間の通学費用約175万円は全てアイアイ社が負担する。

保育士の育成に努めるアイアイ社は、同大学院の教育の専門性の高さや、授業をオンラインでも同時開講し、自宅と通学のいずれでも受講できることなどの利便性から、同大学院を提携先に選んだとしている。

来年以降も注力

今月8日に神奈川県庁で行った協定締結に伴う記者会見では、星槎大学の山脇直司学長とアイアイ社の貞松成社長が、提携成功に向けた意気込みを語った。

山脇学長は「アイアイ社の社内選抜を通った方が本研究科を毎年受験され、大学院で学ばれるということで多くの期待と責任を感じている」と述べた。

一方、貞松社長は「大学院で得た学びをもとに、保護者らの疑問や要望に応えられる保育士を育てる。子供にも根拠に基づいた保育を提供したい」と意気込んだ。

アイアイ社は、来年以降も合格者を輩出し続けられるよう、社員教育に力を入れていく方針だ。

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