首相、スイス大統領と会談 対露で連携、対面外交活発化

政治 会談に臨む岸田文雄首相とスイスのカシス大統領(左)=18日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)
政治 会談に臨む岸田文雄首相とスイスのカシス大統領(左)=18日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)

岸田文雄首相の対面外交が活発化している。18日にはスイスのカシス大統領兼外相が来日し、官邸で首脳会談に臨んだ。今月はニュージーランドのアーダン首相、ドイツのショルツ首相の来日も続く。ロシアのウクライナ侵攻で各国の首脳外交が活発化する中、外相経験を持つ首相としては、実績を着実に積み上げて夏の参院選でのアピールに生かす狙いも透ける。

「ロシアの侵略が国際社会の秩序を揺るがす中、今ほど結束が求められているときはない。スイスと緊密に連携し、対応したい」。首相は18日、カシス氏との会談で、こう呼びかけた。

スイスは本来、永世中立国で、欧州連合(EU)にも加盟していない。ただ、ロシアのウクライナ侵攻後は中立政策を転換、日本や欧米と足並みをそろえて制裁措置に踏み切っている。首相は会談を通じ、対露制裁やウクライナ支援での連携を深めたい考えだ。

首相が外国の首脳を国内に迎えるのは、昨年11月、ベトナムのファム・ミン・チン首相以来。年末以降、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染が拡大し、政府も水際対策の強化に踏み切っており、首脳外交は停滞していた。

だが、政府は東京都などに適用していた蔓延(まんえん)防止等重点措置を3月に解除。水際対策も段階的に緩和しており、対面外交の環境が整いつつある。今月のアーダン、ショルツ両氏の訪日には、ウクライナ情勢のほか覇権主義的な行動を強める中国をめぐり、二国間の連携を深める狙いもあるとみられる。

今月下旬からの大型連休では、英国のほかインドネシアなどの東南アジア諸国を歴訪。5月下旬には、日米豪印4カ国の枠組み「クアッド」首脳会合の東京開催も控えており、首相の外交日程はめじろ押しとなっている。(永原慎吾)

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