学校法人「森友学園」の補助金詐欺事件を巡り、大阪高裁は18日、学園理事長、籠池泰典被告(69)と妻、諄子被告(65)に実刑判決を言い渡した。約3時間半の判決理由朗読の後、西田真基裁判長に再び主文を告げられた両被告は「不当判決」などと証言台の前で声を荒らげ、怒りをあらわにした。
午後1時半から始まった判決文の読み上げで西田裁判長が夫妻の全面無罪主張を退けると、2人は共に首をかしげ、時折あきれたような笑みを浮かべたりしていた。
傍聴席に座った娘の町浪前理事長も「嘘ばかりだ」と何度も不満を口にし、裁判長から再三発言をやめるよう指示されたが従わず、退廷を命じられた。
法廷がざわつく中、西田裁判長は両被告に起立を命じ、改めて主文を告げた。泰典被告が「家内の執行猶予は」と尋ね、実刑判決だと諭されると、ためこんでいた怒りが爆発。顔を真っ赤にして「許せない」と大声で裁判官と検察官を非難した。