バド界の先駆者・渡辺勇大 プロ転向で目指す「バドミントンの価値上昇」

渡辺は今月1日にプロに転向した。転機は昨年夏の東京五輪だった。東野有紗(BIPROGY)と組んだ混合ダブルスで日本勢で初めて表彰台に上った。2人の名前を取った「ワタガシペア」として人気が集まり、バドミントンの注目度も高まった。一方、渡辺は「まだまだ野球やサッカーのようにメジャーとは言いがたいスポーツ。さらにバドミントンに勢いをつけたい」。五輪後にプロとして活動することを考え始めて以降、その思いは一度も衰えることがなかったという。

プロでは海外リーグへの参戦や個人でのスポンサー獲得、大会のプロデュースなどを目指す。「いろんなことを実現することで、自分の価値、バドミントンの価値が上がってくるんじゃないか」との使命感を抱く。

その先には、未来のバドミントン選手への思いも込められている。「バドミントンをこれから頑張りたいと思う子供たちにも、選択肢をたくさん増やしてあげられるようにしたい」

五輪に異例の2種目で出場するなど常識を覆してきたバドミントン界の先駆者。24歳の新たな挑戦は始まったばかりだ。(運動部 久保まりな)

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