バド界の先駆者・渡辺勇大 プロ転向で目指す「バドミントンの価値上昇」

東京五輪で男子ダブルスをともに戦った遠藤大由(左)と渡辺勇大(右)。遠藤の引退を飾るため、プロになった渡辺は自ら「恩返し」のイベントを企画した
東京五輪で男子ダブルスをともに戦った遠藤大由(左)と渡辺勇大(右)。遠藤の引退を飾るため、プロになった渡辺は自ら「恩返し」のイベントを企画した

プロとして初めての仕事は、大成功だった。バドミントン男子ダブルス東京五輪代表で、3月いっぱいで第一線を退いた遠藤大由(ひろゆき、BIPROGY)と園田啓悟、嘉村健士組(トナミ運輸)の3選手の感謝祭が10日、埼玉県上尾市内で行われた。

プロデュースしたのは、東京五輪混合ダブルスで銅メダルを獲得し、今月からプロとなった渡辺勇大(ゆうた、BIPROGY)。「コロナ禍で、生でプレーをお見せできないまま引退する選手が、ここ数年でたくさん出ている。少しでもファンの方や、お三方に恩返しをしたい」。遠藤、渡辺組と園田、嘉村組によるエキシビションマッチなどが組まれ、3選手の最後の雄姿が見られる貴重な機会に、約800人のファンが詰めかけた。

現役選手がイベントを企画するのは珍しい。内容から詳細なシナリオ作りまで全て渡辺が考案したという。コート外でのプロ〝初仕事〟を完遂させた渡辺は、「僕から見ると大成功。イベントを実行できたことを誇りに思うし、みなさんに楽しんでいただけたかな」と頰を緩めた。

遠藤、嘉村、園田の3選手の花道を作った渡辺勇大(右)
遠藤、嘉村、園田の3選手の花道を作った渡辺勇大(右)

3選手は渡辺へ感謝を示し、嘉村は「誰もやったことのないことを率先的にやっているのはすごい。今後もバドミントン界を変えていってくれるのは勇大」と期待を込めた。

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