アイラブNY

NYにサクラ咲く

ニューヨークの中心部にもサクラが咲くのだと知った。マンハッタンを南北に走るパーク・アベニューで盛大に花をつけているのを出勤時に見かけた。着任したての昨年春は気づかなかったから、1年がたち、少しは周りの風景に目をやる余裕ができたのかと思う。

夜、帰り道に空を見上げれば、ロシアに侵攻されたウクライナへの連帯を示すため、ウクライナ国旗の青と黄色にライトアップされたビルが視界に入る。1年前は、新型コロナウイルス禍で出勤する人は少なく、ガラス張りの建物の内側には暗闇が広がっていた。

当時がウソだったかのように今の街並みは人であふれている。マスクを着けている人も減った。このまま日常に戻ることができるかと期待したが、先週、新規感染者数が増加に転じた。

米国でも、感染力の強いオミクロン株の派生型「BA・2」への置き換わりが進んだためだ。今のところ入院患者数や死者数は低い水準で推移しているが、感染再拡大が懸念される。

もう窮屈な生活には戻りたくない。ただ、最近はロシアのウクライナ侵攻に伴う食料・エネルギー価格の高騰で物価が急上昇し、暮らしの新たな不安要素も生まれている。せめて今週末はセントラル・パークにもあるというサクラを眺め、つかの間の日常を楽しみたいと思う。(平田雄介)

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