浪速風

不屈の精神

サッカー界で「ウクライナの英雄」と呼ばれるアンドリー・シェフチェンコさんのプレーを初めてスタジアムで見たのは、2003年9月の欧州選手権予選。1―2で格上のスペインに敗れたが、シェフチェンコさんの相手守備網を切り裂くドリブル突破は鮮烈だった

▶ウクライナが初出場した06年のワールドカップ(W杯)ドイツ大会でも、数試合を取材した。優勝することになるイタリアに敗れた準々決勝。チームとしての力量差は明らかだったが、シェフチェンコさんは「勝つのは難しかった。でも、勇気を持って攻撃はした」と、自身を慕ってくれる仲間のミスを一切非難しなかった

▶ロシア軍の侵攻を受け、シェフチェンコさんは母国への思いをSNSで発信し続けている。通底しているのは「不屈の精神」。粘り強く抵抗を続けるウクライナの人々の姿に、どんなサッカー大国と対戦しても、決してひるまなかったシェフチェンコさんの現役時代が重なって見える。

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