進化した「デジポリス」 痴漢「手助け機能」も

警視庁の警察官らが新社会人らにデジポリスの利用を促すチラシを配布した=8日、新宿区(大渡美咲撮影)
警視庁の警察官らが新社会人らにデジポリスの利用を促すチラシを配布した=8日、新宿区(大渡美咲撮影)

地域の不審者情報から痴漢、振り込め詐欺の犯行グループからの架電状況といった犯罪情報などを、登録者らに知らせる警視庁の防犯アプリ「Digi Police」(デジポリス)が入学・入社シーズンの今月、リニューアルされた。電車内の痴漢被害者に周囲が手助けしやすくする機能などが加わった。「日常の安全に役立ててほしい」。警視庁は〝進化した〟デジポリスのさらなる普及を目指している。

エリア通知情報も追加

《4月12日、午後2時ごろ、豊島区高松2丁目の路上で、女性が通行中、男に体を触られました》《4月11日、午後5時半ごろ、板橋区常盤台2丁目20番の公園内で、小学生が遊んでいたところ、男に声をかけられました》

デジポリスを携帯電話にダウンロードし、知りたい情報(強盗や通り魔、子供を狙った不審者など)と地域を登録すると、こうした情報の通知などが届く。

地域の細かな治安に関する情報は、子育て世代や高齢者世帯などに好評を得ているという。利用者の1人は「小学生の子供の学校と塾などの3地域を登録している。気を引き締めるためにも役立つ」と話す。

発信情報には、特殊詐欺グループが集中的に電話をかけている地区や、ひったくりなどの犯罪の発生もある。また、新たに、位置情報の権限を許可した上で、犯罪多発エリアを通ると、防犯情報が自動的に通知される「エリア通知機能」なども加わった。

痴漢被害者を「守る」

痴漢対策も強化された。

これまでもアプリの「痴漢撃退」というマークを押すと、《痴漢です 助けてください》という文字が表示され、周囲に無言で助けを求めることができ、「やめてください」という音声が流れる機能もあった。

ただ、「被害に遭った際に冷静に助けを求められない」とする声などが寄せられ、新たに《ちかんされていませんか?》との文字が出る「アクティブバイスタンダー画面機能」が追加された。

アクティブバイスタンダーとは、性被害に遭遇した第三者が見て見ぬふりをする傍観者にならないようにする考え方で、目撃者がこの画面を見せることで、被害者に「1人ではない」と安心感を与えるほか、被害者を、ほかの場所に避難させてもらうことも狙うという。警視庁生活安全総務課の渡辺幸次課長は「電車内は周りの人も声を上げにくい。機能を使うことで行動のハードルが下がることを期待したい」と話す。

新生活防犯情報も

デジポリスは平成28年に導入され、今年3月末までにダウンロードは約47万件に上る。

特殊詐欺に遭わないための学習コンテンツや公開捜査、警視庁生活安全部のツイッターも確認できる。住まいの防犯対策などを〝伝授〟する入学・入社シーズンに合わせた「新生活防犯特集」も掲載。警視庁幹部は「広く活用してほしい」と話している。(大渡美咲)

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