選手らの新型コロナウイルス感染が相次いだプロ野球楽天、DeNA、オリックスの3球団が今月予定されていた計9試合を中止した。13日には阪神の藤浪晋太郎投手ら3選手の陽性も判明。3年ぶりに観客制限なしで開幕したプロ野球に再び暗雲が垂れ込めている。
振り返れば、コロナ禍に初めて直面した一昨年は6月19日まで開幕が延び、予定していたシーズン143試合を120試合に短縮。観客動員も無観客から始まり、7月に上限5千人、9月に収容人数の50%まで引き上げられたが、12球団の年間動員数は482万人にとどまった。この年の各球団の決算公告をみると、単年収益を公開した9球団のうち7球団が赤字に転落している。
昨季は観客制限を継続しながらも784万人まで回復。それでもコロナ禍前の2019年(2653万人)に比べれば、3分の1にも届いていない。コロナの行方は見通せないが、どこまで集客を戻せるか、球界にとって今季は勝負のシーズンとなる。