「発光マスク」 近畿大生のアイデア光る 市販化へ

暗い場所で目立つ「発光マスク」。今年度中の市販化を目指している=大阪府東大阪市の近畿大学
暗い場所で目立つ「発光マスク」。今年度中の市販化を目指している=大阪府東大阪市の近畿大学

学生のアイデアをもとに近畿大学(大阪府東大阪市)が、東大阪市内の中小企業とともに暗い場所で布が光る「発光マスク」を共同開発した。新型コロナウイルスの感染拡大でマスクは日常生活に欠かせなくなっているだけに、今後さらに改良を重ね、今年度中の市販化を目指すとしている。

「発光マスク」は、富士紡ホールディングス(東京)の蓄光糸を編み込んだ布を使用。日光や電灯の明かりで布が光を蓄積し、暗い場所で約20分間、蛍光色を発する。夜間に約45メートル離れた場所でも発光マスクを確認できるほどの明るさで、夜間の防犯対策などにも役立つと想定している。

だが、蓄光糸で編んだ布は高温や蒸気に弱く、乾燥機やアイロンにかけると蓄光の機能が失われる弱点があり、洗濯時は手洗いで自然乾燥が必要とされる。

そんな弱点克服を目指したマスクの考案は、近大が昨年4月、学生や地元中小企業などが交流し、ものづくりを行う学内施設「ザ・ガレージ」の開設に合わせた開発プロジェクトがきっかけだった。農学部水産学科3年の多田光里(ひかり)さんの「光るマスク」のアイデアを活用し、ニットの企画・製造を行う文殊(東大阪市)が蓄光糸を編んだマスクの試作品をつくった。

試作品はサイズが子供用から大人用までS~Lの3種類、白、青、ピンクの3色。布の軽量化で製造コストを削減するなどし、今後の市販化に向けた改良を進めるという。

「子供が楽しくマスクを着ける習慣ができるかもしれない」と多田さん。文殊の木村裕太社長も「できれば1枚千円程度で発売したい」と意欲を示した。

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