飛騨地方に春の訪れを告げる「春の高山祭」が14日、岐阜県高山市で始まった。朝からあいにくの雨で、総勢数百人が町を練り歩く「御巡幸」や、3年ぶりに実施予定だった豪華絢爛な屋台が並ぶ「屋台曳き揃え」は中止となった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年と21年の屋台曳き揃えは取りやめとなっていた。
岐阜市内から夫婦で訪れた男性(53)は「屋台曳き揃えを楽しみにしていたのに」と残念そう。聞こえてくるおはやしの音に耳を傾け「少しでも祭りの雰囲気を味わいたい」と話した。
高山祭は国の重要無形民俗文化財と国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産。屋台には竜や獅子をかたどった彫刻や金箔細工が施されている。