大森由紀子のスイーツの世界

イースターのショコラ、卵やウサギの形の起源

仏・パリの「ジャン=ポール・エヴァン」で売られていたイースターのお菓子(大森由紀子氏提供)
仏・パリの「ジャン=ポール・エヴァン」で売られていたイースターのお菓子(大森由紀子氏提供)

今年の復活祭(イースター)は、4月17日です。キリストの復活を祝うこのお祭りは、「春分後の最初の満月の次に来る日曜日」という移動祝日です。

復活祭には、カーニバル、断食といった一連の行事が伴います。この時期、伝統的にカトリック教徒が多いフランスでは学校もお休みになり、パティスリーやショコラティエでは、卵やウサギの形をしたショコラを店頭に並べます。

なぜ卵なのか。これにはいくつか説があるようです。一つは、復活祭までの断食期間は肉類同様、卵も禁じられていたことから由来した、という説。もう一つは、キリストに従い仕えた女性、マグダラのマリアが、キリストの昇天後、赤く染まった卵をローマ皇帝に送ったことに起源を持つという説です。

卵の赤色は、キリストの血、その血によって人類が再生することを表し、さらに卵は復活する命を表しているといわれています。卵は鶏から生まれ、また鶏に育つ復活の象徴なのです。

卵やウサギ型のチョコレートは、大小ありますが、大きいものは中が空洞になっており、そこにさらに小さな卵が沢山詰まっています。またウサギは、卵を見つけてきてくれるということで、こちらもイースターに欠かせない存在です。

■おおもり・ゆきこ フランス菓子・料理研究家。「スイーツ甲子園」(主催・産経新聞社、特別協賛・貝印)アドバイザー。

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