直径140キロ、過去最大の彗星が太陽系に接近中 地球には衝突せず

ハッブル宇宙望遠鏡で観測された、過去最大の核を持つとみられる彗星(NASAなど提供・共同)
ハッブル宇宙望遠鏡で観測された、過去最大の核を持つとみられる彗星(NASAなど提供・共同)

直径140キロ近い過去最大の核を持つ彗星を特定したと、マカオ科技大などのチームが12日までに米天文学会の論文誌に発表した。米航空宇宙局(NASA)によると、現在は約32億キロかなたにあり、時速3万5千キロで太陽系に向かっている。ただ最接近しても太陽からは16億キロと遠く、地球に衝突する心配はないという。

長い尾を引く彗星の頭の部分には氷やちりでできた核があり、これまで知られていた最大のものは直径約97キロ。今回の彗星は2010年に初めて観測された。核は周囲が明るく、直接見ることはできなかったが、今年1月にハッブル宇宙望遠鏡で撮影した画像の解析から大きさを推定した。

大型彗星のふるさとは、小さな天体の集団が殻のように太陽系を囲む「オールトの雲」と考えられている。この彗星は楕円軌道を描き、数百万年後にはふるさとに返っていくとみられる。(共同)

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