国土交通省は12日までに、三菱重工業が開発を凍結している国産初のジェット旅客機スペースジェット(旧MRJ)3号機の登録を抹消したと発表した。3月17日付。スペースジェットは計5機が登録を受けたが、抹消は初めて。米国で飛行試験を行っていたが、解体処理したという。
三菱重工は令和2年10月、需要が見込めず開発の凍結を表明。子会社の三菱航空機(愛知県豊山町)が今年3月14日「航空の用に供さないため」として、国交省に抹消を届け出た。同社は「必要な試験を終えた」と説明した。
3号機は平成28年に初飛行。当初は急な旋回や降下といった飛行特性のほか、自動操縦機能や電装部品の動作を確かめる役割を担っていた。
三菱航空機は各国の安全性認証を取得するため、膨大なテスト項目を複数の機体で分担し、開発計画を進めていた。