ドローン使った設備点検視察 デジ臨の規制改革本格化

送電設備の点検に活用されるドローンを視察する小林史明デジタル副大臣=11日、東京都日野市
送電設備の点検に活用されるドローンを視察する小林史明デジタル副大臣=11日、東京都日野市

政府のデジタル臨時行政調査会(臨調)は、最新技術を活用した規制改革の本格化に乗り出した。小林史明デジタル副大臣は11日、目視の代わりに小型無人機(ドローン)を使う送電設備の点検を視察。臨調は、旧来規制を代替できる最新技術を省庁などに紹介する「テクノロジーマップ」を作成する方針で、ドローン活用の視察はこの一環だ。今後も規制改革に活用できるスタートアップ(新興企業)の多様な最新技術を取り入れていく方針だ。

小林氏が視察したのは東電パワーグリッド(PG)の東京都日野市の研修施設。鉄塔周辺をコースとしてプログラムしたドローンを飛行させ、鉄塔上などの設備点検に活用する様子を視察した。これまで作業員が鉄塔を登って点検していたがこうした手間が省ける。東電PGによると作業効率は約5倍に向上するという。

ドローンは目視範囲での飛行(レベル1、2)のほか、無人地帯での目視外飛行(レベル3)まで認められており、東電PGは実用化を視野に入れた実証を重ねている。政府は今年中に有人地帯での目視外飛行の「レベル4」を実現するためのルールを整備する計画で、臨調などで規制の見直しを進める。

3月30日の臨調で岸田文雄首相は「目視規制などをデジタル技術に置き換えることで、便利な暮らしや事業活動円滑化につなげることが重要」と指摘。テクノロジーマップの整備を指示した。また、先行して見直す対象として、目視規制など7項目計約5千件の規制を選定。最新技術の活用は、規制見直しを進めるためにも必須となっている。

視察後に小林氏は「マップで最新技術を一覧で示すことで、河川の堤防や都市公園の遊具の点検など、さまざまな分野に応用できることを紹介できる」と述べるなど、1つの技術の活用を1つの規制にとどめずにあらゆる分野に展開していくことに期待を示した。

臨調の構成員を務める経団連の南場智子副会長は「スタートアップ企業はすでに規制改革に活用できる技術を持っている」との見方を示している。(大坪玲央、高木克聡)

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