埼玉県は、公営としては県内で初めてとなる屋内50メートルプールを川口市に整備する方針を決めた。国際規格に準拠し、10レーンを備えた深さ3メートルのプールで、令和9年度中のオープンを目指す。県によると、公営の屋内50メートルプールがないのは関東1都6県では埼玉県だけで、県内の水泳関係者から早期の整備を望む声が上がっていた。
県の計画では、プールは川口市の神根運動場と隣接する神根公園に建設し、観客席数は3千とする。50メートルプールに加え、ウオーミングアップなどに使う25メートルのサブプール(10レーン)や飛び込み用のプールも設け、整備費は約130億円と試算している。
設計、建設、運営を全て民間に委託し、5年度に事業者を選定し、7年度の着工を目指す。
冬季や荒天時に使うことができ、主要大会も誘致できる公営の屋内50メートルプール整備への関係者の期待は大きい。県幹部は「アスリートだけでなく多くの県民が訪れるスポーツ拠点とし、スポーツの振興を通じた県の発展を目指す」と話している。(中村智隆)