日差しが強すぎて…再生エネ、四国電や東北電も「出力制御」課題露呈

岩手県宮古市に設置された太陽光発電パネル
岩手県宮古市に設置された太陽光発電パネル

日差しが強まった前週末、9日に四国電力、10日には東北電力が、太陽光など再生可能エネルギーの発電量を抑える「出力制御」を初めて行った。平成30年10月から実施している九州電力に続くものだが、今後も電力需要が下がる時期には他電力会社の管内でも実施が広がる可能性がある。出力制御の発動を減らす対策が課題となる。

電気は需要と供給を常に一致させる必要がある。電気があまりそうな場合、火力発電の出力を抑えたり他電力会社の管内に送電したりしても需給バランスの維持が難しい場合は、再生エネの出力制御を実施する。

太陽光発電は、東日本大震災後の平成24年に始まった再生エネの固定価格買い取り制度(FIT)を契機に導入が急拡大。四国電の電力網に接続している太陽光発電の容量は今年2月末時点で311万キロワットと、平成24年3月末の約16倍に急増。東北電でも今年2月末時点で734万キロワットと、平成25年3月末の約19倍だ。

本格的な再生エネの出力制御としては全国初となった九州電力の管内では初回の30年10月13日以降、今年4月10日までで合計252回実施。経済産業省は昨年12月、出力制御が令和4年度に九州に加え、北海道、東北、四国、沖縄の各地域でも発生する可能性があるとの試算を示している。この先も、企業や工場の電力需要が下がる4月下旬からの大型連休には天候次第で実施の可能性が高まる。

政府は、再生エネの主力電源化を徹底し最大限の導入を促す方針を掲げる。出力制御の頻度次第では再生エネ事業者の経営に響くこともあり、発動を減らす対策が不可欠だ。経産省は、火力の最低出力を引き下げることで再生エネの発電量を増やす方向性を示した。

電気を一時的にためておく大型蓄電池の導入加速も急がれる。また、地域間で電気を相互にやり取りする「地域間連系線」を増強すれば他電力会社の管内に流せる電気の量が増え、再生エネの出力制御を減らすことにつながる。ただ、これらの取り組みには多額の投資が必要となる。(森田晶宏)

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