浪速風

大人の階段

今月から成人年齢が引き下げられ「大人とは何か」を考える機会が増えた。聞こえてくるのは、親の同意がなくてもローンや携帯電話の契約ができるから気を付けましょうね、といった自覚を促すアドバイスだ。つまり大人の責任とは何かということだろう

▶早速、改正少年法の「特定少年」として殺人などの罪で19歳の男を起訴し、初めて氏名を公表した事案もあった。それもこれも大事な知識だが、まったく違う角度から大人の階段を上ってみるのもどうかと思う。お薦めしたいのが英文学者、外山滋比古さんのエッセー「人に聞けない 大人の言葉づかい」だ

▶人は生身の顔のほかに言葉の顔を持っていると外山さんはいう。子供の言葉は教えられたもの、まねしたものだが大人の言葉は違う。生活や経験が映し出され、それは心の顔になっていく。実は大人のための本だが、大人になるとき読むならもっといい。随分大人になってから読んだ小欄の自戒を込めて。

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