国際原子力機関(IAEA)は9日、ウクライナ側からの報告として、ロシア軍が一時制圧したチェルノブイリ原発について「放射能汚染レベルが上昇している」としたが、放射線の状況は施設の「限度内」だと発表した。保守の職員が不足しているとも指摘した。
IAEAのグロッシ事務局長は安全確保などのため、可能な限り早急にIAEAの専門家をチェルノブイリ原発に派遣する必要性があるとの認識を示した。
ロシア軍は2月24日のウクライナ侵攻直後にチェルノブイリ原発を制圧。ウクライナの原子力企業エネルゴアトムは3月31日に、ロシア軍が撤退し、ウクライナ側が管理を取り戻したと発表した。(共同)