水星には大量のダイヤモンドが存在するかもしれない:研究結果

一部が吹き飛ばされるほどの衝撃に耐えられるくらい水星が過去に大きかった場合、この星の核の大きさに対する説明がつくと考える科学者もなかにはいる。水星の質量は現状は地球の18分の1だが、「もともと水星は地球の質量の0.3〜0.8倍だった可能性があると計算しています」と、フランスのロレーヌ大学の惑星科学者のカミーユ・カルティエは推測している。

「何度もシミュレーションしたところ、続けざまにこの数値が出てきています」と、カルティエは説明する。彼女の計算では、現存する水星を上回る質量が継続的に算出されるようだ。

カルティエは自身の数式に基づき、本来あった水星の上層部が宇宙空間に吹き飛ばされたと主張している。水星とほかの太陽系がまだ生成されているころ、水星が誕生してから約1,000万年か2,000万年後に巨大な物体が水星に激突したというのだ。吹き飛ばされた岩のかたまりの一部は金星や地球、小惑星帯の内側に到達し、そのうちの一部はのちに隕石として地球に降ってきている。

この星の激動の過去と、いまもダイヤモンドが貯蔵されているかどうかは、次に水星に送り込まれる探査機によって明らかになることだろう。欧州と日本の宇宙機関が18年に共同で始動した水星探査計画「BepiColombo(べピコロンボ)」の探査機が、25年にようやく到着する計画だからだ。これまでの探査機に比べて長い波長で撮影する高解像度カメラを搭載しているので、科学者たちは謎に包まれた惑星にあるダイヤモンドの痕跡をより直接的に探せることになる。

コロラド鉱山大学のキャノンは、隕石の衝撃によって地表に生まれたショック・ダイヤモンドや地下深くの圧力で生成されたダイヤモンドが、もっと遠くの惑星にも存在するのではないかと思いを巡らせている。「太陽系外惑星は、もっと多くの炭素で溢れているのかと思うとわくわくします。ダイヤモンドのサンドウィッチみたいに、地表の奥深くに眠るダイヤモンドがまだ存在するかもしれません」

(WIRED US/Translation by Naoya Raita)


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