秋田城跡で全国初の遺構中枢部復元兼ねた連絡橋開通

マスコットの「秋麻呂くん」も連絡橋を渡り初めした。奥が政庁跡、手前の短柱が政庁西門跡=9日、秋田市の秋田城跡
マスコットの「秋麻呂くん」も連絡橋を渡り初めした。奥が政庁跡、手前の短柱が政庁西門跡=9日、秋田市の秋田城跡

秋田市の国指定史跡・秋田城跡で9日、全国初となる遺構中枢部の復元を兼ねた「秋田城跡史跡公園連絡橋」が開通し、多くの市民が〝渡り初め〟をした。

秋田城は1300年前の天平年間に朝廷が開設した最北の拠点。昭和14年に国が史跡に指定し、34年からの国調査に続き、47年から市が調査を続けている。史跡総面積は約90ヘクタールにおよぶ。この調査で政庁跡の南西部3分の1は、明治期に秋田県が行った道路開削などで地盤ごと消失したことが判明している。

このため文化庁と市が、消失部分の復元を兼ねた連絡橋を総工費4億円余で整備した。橋本体は全長約19メートル、幅約3メートル。政庁跡と道路をはさんだ橋の西詰広場に、短柱と路面塗装で政庁西門跡を復元し、西詰橋台から伸びる通路は、のり面を含めて幅12メートルの西大路の復元を兼ねている。さらに橋の下にある駐車場には築地塀跡を塗装表示した。

開通式で穂積志市長は「市が調査を始めて50年の節目に、遺構中枢部の復元を兼ねた連絡橋により、道路で分断された史跡を一体化できた」とあいさつ。地元の60代女性は「これを機にもっと多くの人に秋田城のすばらしさを知ってほしい」、小学6年女児は「下の道路に下りずに橋を渡れるので、通学も便利になってうれしい」と話す。

開通に合わせて市は、タブレット端末やスマートフォンで現存当時の再現映像や解説を楽しめるVR・ARスポットを史跡内に9カ所整備した。タブレット端末は、連絡橋で政庁跡と直結した秋田城跡歴史資料館でも無料で貸し出す。

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