日比「2プラス2」初会合 中国にらみ防衛協力

外相会談に臨む林芳正外相(右手前)とフィリピンのロクシン外相(左手前)=9日午後0時23分、東京都港区の飯倉公館(代表撮影)
外相会談に臨む林芳正外相(右手前)とフィリピンのロクシン外相(左手前)=9日午後0時23分、東京都港区の飯倉公館(代表撮影)

日本、フィリピン両政府は9日、外務・防衛閣僚協議(2プラス2)の初会合を東京都内で開催した。軍事活動を活発化させる中国をにらみ、自衛隊とフィリピン軍の防衛協力を強化する方針を盛り込んだ共同声明を発表した。東・南シナ海情勢に「深刻な懸念」を表明し「緊張を高める行為に強く反対する」とした。

日本側は林芳正外相と岸信夫防衛相、フィリピン側はロクシン外相とロレンザーナ国防相が出席した。

林氏は会合冒頭、ロシアのウクライナ侵攻や中国の海洋進出について触れた上で「ともに海洋国家で隣国であり、基本的価値や戦略的利益を共有する戦略的なパートナーである日本とフィリピンの協力はますます重要になる」と述べた。ロクシン氏は「冷戦は終わったが、域内の安全保障環境はさらに複雑化している。日比関係は域内の安定の礎だ」と語った。

共同声明では、防衛能力の構築や艦艇の寄港、さらなる防衛装備品の移転などを通じて防衛関係全体の強化を進めることで一致。自衛隊とフィリピン軍で物資や役務を融通し合う物品役務相互提供協定(ACSA)や、相互訪問の法的基盤となる円滑化協定(RAA)の締結に向けた検討を開始することで一致した。

また、ウクライナ侵攻の影響はアジアにも及ぶとして、武力行使の即時停止と部隊の撤退を要求。安全保障理事会を含む国連改革の緊急性を改めて表明した。

日本からフィリピンへは防衛装備品移転が進んでおり、海上自衛隊練習機「TC90」などが既に譲渡され、令和2年には警戒管制レーダー4基の契約も成立。海上保安用の巡視船調達も契約している。

日本が閣僚級の2プラス2を設ける相手国は、米英などに続きフィリピンが9カ国目。東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国ではインドネシアに次ぐ2カ国目となる。(市岡豊大)

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