ソウルからヨボセヨ

他国教科書への介入

日本の教科書の検定内容に対し韓国がイチャモンをつける〝悪習〟は金大中(キム・デジュン)政権(1998~2003年)から始まったといえる。きっかけは01年、保守派の「新しい歴史教科書をつくる会」による中学歴史教科書(扶桑社版)が検定に合格したことだった。

このとき、韓国政府は扶桑社版の25項目と他の7社の10項目を合わせ計35項目の修正を日本政府に突き付けた。国定ではない外国の教科書に外交圧力で修正を要求するなど〝暴挙〟にひとしい。金大中大統領は知日派で知られ日本の大衆文化解禁や「21世紀日韓パートナーシップ宣言」(1998年)などで対日関係は好転したが、最後はこの教科書問題でミソをつけ反日になってしまった。

マスコミ主導の反日世論に押され対日強硬路線に傾いた結果だった。知日派として「日本の教科書は検定に通ったものから自由に採択する仕組みだから、選択は日本国民に任せよう」と世論を説得できたはずなのに、やれなかったのだ。

35項目要求はその後、うやむやになりその内容など誰も覚えていない。今年も日本の教科書に領土問題や慰安婦問題で韓国の立場や主張と異なる記述があるとマスコミが騒ぎ、韓国政府が抗議している。他国の教科書への無理な介入、要求などそろそろ卒業してほしいものだ。(黒田勝弘)

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