プラチナバンド再配分「強い政治判断を」 楽天モバイルの矢沢社長インタビュー

3月末に就任した楽天モバイルの矢沢俊介社長(同社提供)
3月末に就任した楽天モバイルの矢沢俊介社長(同社提供)

3月末に就任した楽天モバイルの矢沢俊介社長は7日、産経新聞のインタビューに応じ、割り当てを求めている屋内や物陰でも電波が届きやすい周波数帯「プラチナバンド」の再配分について「強い政治の判断が必要だ」と指摘し、「(費用などで難色を示す)携帯大手との協議だけでは決まらない」と訴えた。一方、課題である通信品質の改善に利用するとし、次世代の第5世代(5G)移動通信システムへの転用は否定した。

楽天モバイルは2月までに4Gの人口カバー率が96・7%に達した。ただ、プラチナバンドを持たないため、地下や屋内で通話しづらいといった利用者の不満につながっている。同社は飲食店などに小型基地局の設置を依頼する400人態勢の専用チームを配置するが、矢沢氏は「他社と同等の周波数帯で公平な競争をすることが業界を健全な方向に導く」と述べた。

高速通信が可能な5G用の電波は届く範囲が狭いため、KDDI(au)とソフトバンクは速度は劣るが広範囲に届くプラチナバンドなどの4G用の電波を5Gに転用している。ソフトバンクは7日に5Gの人口カバー率90%達成を発表するなど、5Gエリアは拡大したが、期待された高速通信は実現していない。転用に否定的だったNTTドコモも今春から転用を容認している。

これに対し矢沢氏は「サービス開始から2年間、歯を食いしばってやってきた。残りの数%を埋めるために4Gの電波で使わせていただきたい」と話し、プラチナバンドの5G転用には慎重な姿勢を示した。

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