自民、議席維持で参院選に弾み狙う 参院石川補選告示

自民党は参院石川補選で議席を確保し、夏の参院選に向けた弾みにしたい考えだ。

「負ければ夏の参院選へ戦略の見直しを迫られる、まさに岐路に立つ選挙だ。負けるわけにはいかない」。自民候補の出陣式には茂木敏充幹事長が応援に入り、約千人の支援者を前に声を張り上げた。

補選は3月の石川県知事選に立候補した自民の山田修路前参院議員の辞職に伴う。それだけに自民にとっては議席の維持が最重要課題。石川県は保守王国と称され有利に戦いを進めるとみられるが、懸念材料となっているのは県連組織や支援団体などの選挙疲れだ。

補選は昨年10月の衆院選、今年3月の県知事選に続く大型選挙となる。知事選は当選した馳浩元文部科学相と山田氏が自民同士で激戦を展開し、議員の支持も割れた。「組織が疲弊している。投票率が上がらないのではないか」(自民幹部)との声もある。

ただ、補選は参院選までの最後の国政選挙になるとみられ、岸田文雄首相の半年間の政権運営の是非も問われる。それだけに自民は、公明との選挙協力を通じて確実に勝利を挙げる必要がある。(原川貴郎)

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