奈良・西大寺 各堂の拝観料一本化

本堂や愛染堂、東塔跡などが並ぶ西大寺の境内=奈良市
本堂や愛染堂、東塔跡などが並ぶ西大寺の境内=奈良市

真言律宗総本山・西大寺(奈良市)は4月から、本堂など3つのお堂それぞれで取っていた拝観料について、共通拝観券で一括して取る形式に変更した。1月からは寺の南門を閉じ、出入りできる門を東門のみに限定。参拝以外の目的で境内に入る人を減らし、厳かな信仰の空間を守りたい考えだという。

西大寺は近鉄大和西大寺駅近くの住宅街に位置し、境内には釈迦如来立像(重文)を本尊とする本堂(同)をはじめ、十一面観音立像(同)などを安置する四王堂、興正菩薩(こうしょうぼさつ)・叡尊(えいそん)坐像(国宝)などを祭る愛染(あいぜん)堂が並ぶ。

3月までは各堂で300~400円の拝観料を支払って参拝することが可能だった。境内へも自由に出入りでき、参拝以外の目的で訪れる人も多かったという。

寺によると、以前から「境内への入山自体を有料化しては」という話が出ていた。だが、お堂の前で手を合わせる人もいるため、入山は制限せずに3つのお堂のうち、最初に入るお堂で800円の拝観共通券を購入してもらう方法に変更。出入りできる門も東門に限定し、通り抜けしにくいようにした。

寺の維持には修理費などがかさむといい、西大寺の辻村泰範執事長は「各堂への参拝を通じて、仏像も多い西大寺の魅力をより多くの人に知ってもらいたい。今後さらに知名度を上げて拝観者を増やしたいと思う。参拝目的以外での入山はご遠慮いただき、宗教的な環境を守っていきたい」と話している。

拝観料については奈良の各寺院で形式が異なっている。

東大寺(奈良市)では境内から大仏殿や法華堂などに入る際はそれぞれで入堂料(拝観料)を支払い、唐招提寺(奈良市)では南大門で拝観料を支払って、金堂や講堂などがある境内に入る形式となっている。

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