大阪メトロは7日、令和6(2024)年度末までに改装する御堂筋線淀屋橋や中央線大阪港など9駅のリニューアルデザインを発表した。梅田や心斎橋など5駅のデザインは元年8月に明らかにしており、2025年大阪・関西万博に向けて改装する全駅のデザインが出そろった。
この日、デザインが公表されたのはほかに、御堂筋線の本町、大国町、天王寺と中央線の弁天町、本町、谷町四丁目、森ノ宮の7駅。
地上駅である大阪港駅のコンセプトは「海」。クジラやジンベエザメといった海洋生物の体内をイメージした。ホーム西側には展望デッキを新設し、海を近くに感じられるようにする。
JR大阪環状線と接続する弁天町駅は万博会場への乗り換え利用を意識した。大型のデジタルサイネージを取り入れ、多様な映像演出を実現する。
米ゼネラル・モーターズ(GM)やポルシェなどのデザイナーを務めた奥山清行氏が監修した。奥山氏は「世界に誇る大阪の文化を反映し、自信をもって見てもらえるデザインとなった」と話した。
駅のデザイン変更をめぐっては、大阪メトロが平成30年末、300億円を投じて計15駅を改装する計画を発表。その際、社内チームが中心となり作成した心斎橋駅などの素案に「悪趣味」などと批判が集まり、デザインを変更した経緯があった。
15駅のうち新大阪駅については、素案から一部内容を見直した上ですでにリニューアルを実施している。