多数の民間人の遺体が確認されたウクライナ首都キーウ(キエフ)近郊ブチャ。「背中から撃った」「なぜ殺されなければならなかったのか」。国営通信ウクルインフォルムが伝えた生存者の証言からは、ロシア軍が無抵抗の市民を理由なく殺害した悲惨な状況が浮かび上がった。
「外に出れば射殺された。遺体があふれ、腐敗していた。ロシア兵は人間じゃない」。高齢のアンナさんはこう怒りを口にした。ロシア軍が最初にしたのは、住民の携帯電話を奪い、地面にたたきつけて壊すことだったという。
住民らは砲撃で自宅を破壊され、幼稚園の地下室などで過ごした。ロシア軍に外出を制限され、火を使った調理は3日に1度許されるだけ。バケツがトイレ代わりだった。(共同)