米特別代表、北の核実験警戒 対話要求無視に「失望」

米国のソン・キム北朝鮮担当特別代表
米国のソン・キム北朝鮮担当特別代表

【ワシントン=大内清】米国のソン・キム北朝鮮担当特別代表は6日、電話記者会見し、北朝鮮が故金日成(キム・イルソン)主席の生誕記念日「太陽節」の15日に合わせて「ミサイル発射や核実験を行うかもしれない」と述べ、挑発行動をエスカレートさせることへの警戒をあらわにした。

バイデン米政権は国連安全保障理事会で追加の制裁決議案採択を目指しているが、中国やロシアの説得は困難だとの見方が強く、北朝鮮の核・ミサイル開発に歯止めをかける手段はみえていない。

キム氏は、北朝鮮に前提条件なしでの対話に応じるよう「私的(なチャンネル)と公的(なルート)との両方で複数回にわたってメッセージを送った」ものの、現時点では北朝鮮側から返答はないと明らかにし、「非常に失望している」と語った。

北朝鮮がさらなる挑発に出た場合の対応については、日韓両政府との間で緊密に協議しているとした上で、対北抑止力の強化に向けて米軍が日韓それぞれとの協力や3カ国での対応を協議していると説明した。

キム氏は5日、中国の劉暁明(りゅう・ぎょうめい)・朝鮮半島問題特別代表とワシントンで会談し、緊張を高めようとする北朝鮮の行動には「断固とした対応」をとるとの立場を示した。北朝鮮との間で「真摯(しんし)かつ継続的な外交」を行う用意があることも改めて強調した。バイデン政権には、中国が北朝鮮に対し、米国の呼びかけに応じるよう影響力を行使することへの期待があるが、中国は「北朝鮮の正当で合理的な懸念」に応えるべきだとして米国に対北制裁の緩和などを求めており、議論は平行線をたどっている。

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