建設現場の労災防げ、教育アプリ好評 ホリケン開発 密避け隙間時間を活用

ホリケングループは「安災システム」を展示会に出展。建設関連の企業に好評だった=令和3年12月、東京・有明の東京ビッグサイト(同社提供)
ホリケングループは「安災システム」を展示会に出展。建設関連の企業に好評だった=令和3年12月、東京・有明の東京ビッグサイト(同社提供)

労働災害を防ぐために欠かせない安全教育をスマートフォンアプリで受けやすくする建設会社が増えている。施工現場で働く作業員が時間や場所を選ばず参加できるためで、会場までの移動時間が不要になり、稼働時間が増えて生産性を高められる。アプリを開発したホリケングループ(茨城県つくば市)は、建築現場の労災を減らすツールの業界標準に育てる考えだ。

「現場に初めて入る作業員が朝礼前に集まって安全教育を受けるのは時間がもったいない」

建設現場の監督を請け負う同社の柴晴樹取締役は、現場に初めて入る作業員にルールや注意事項を伝える「新規入場者教育」でこう感じた。これがきっかけとなり、アプリ「安災システム」が誕生した。

安全作業の定着には現場で働く全員が安全意識を高めることが重要になる。そのための教育は従来、仕事に支障を来さないよう朝礼前や終了後に指定場所に集まって受けていた。しかし、事業者にとって会場の準備や配布資料の作成などに時間と経費がかかる。作業員の方は指定された時刻に集まることで拘束時間が発生し仕事に差し障る。

こうした課題を解決するのが安災システムで、昨年7月に本格発売した。建設現場の労災防止のため国が定めた建築労働災害法令全てを受講できるほか、スマホを使って移動中など隙間時間を利用できる。東京都や埼玉県、愛知県などの労働基準監督署から、安災システムによる教育は「法的に問題ない」といった〝お墨付き〟を得ているのも強みだ。料金は、現場の安全と健康を確保するため請負事業者が設置・運営する安全衛生協議会や、新規入場者教育向けが1万9800円から。

昨年12月に東京都内で開催された展示会に出展し評判を呼び、効率的な安全教育方法を探っていた建設会社に知られるようになった。新型コロナウイルス禍で集まって会議を開くのが難しいことも追い風となり、採用企業は近く2桁に届く見込みだ。

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