「悪魔野放しにできない」 筑波大生不明で家族が陳述

黒崎愛海さん(ブザンソン警察提供・共同)
黒崎愛海さん(ブザンソン警察提供・共同)

フランス東部ブザンソンに留学していた筑波大生、黒崎愛海(なるみ)さんが2016年に行方不明になった事件で、殺人罪に問われた元交際相手のチリ人、ニコラス・セペダ被告(31)の公判が6日、ブザンソンの裁判所で開かれた。黒崎さんの家族が意見陳述し、母親は絶望と苦しみを吐露。被告について「この悪魔を野放しにできない」と訴えた。

黒い服で証言台に立った母親は冒頭から感情を抑え切れず、関係者に涙声で謝意を伝達。「5年前から極度の人間不信に陥った」と語り、愛情を込めて娘を育てた思い出に触れると通訳人も声を震わせた。

被告は14年に筑波大に留学。黒崎さんと翌年交際を始めた。母親は黒崎さんのフランス留学前に相次いだ2人のトラブルに言及し、被告の自己中心的な振る舞いに「危険性を感じた」と述べた。16年秋の交際解消後、被告が自暴自棄になったと聞き「きっとフランスへ来るよ」と黒崎さんに警告したことも明かした。

3時間半近くに及んだ陳述を「愛海がここにいたことを忘れないでください」と締めくくると、満席の傍聴席から異例の拍手が起こった。(共同)

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