自民党の菅義偉前首相が発信力を強めている。3月以降、テレビやラジオ、インターネット番組への出演が増えており、早ければ4月中に有志議員による新たな勉強会の立ち上げも模索する。首相退任後も派閥トップとして存在感を維持する安倍晋三元首相や麻生太郎副総裁と異なり、無役かつ無派閥の首相経験者という異例の境遇にある菅氏は今後、どう求心力を高めていくのか。
「どうせ皆、(メディアは)政局で書くんでしょう?」
菅氏は新たに発足させる勉強会について、周囲にこう語る。勉強会では、脱炭素や観光、不妊治療の保険適用など主に首相時代に手がけた政策を取り上げ、政府の政策実現を後押ししたい考えだ。