ソフトに新リーグ「JDリーグ」発足 東京五輪「金」の受け皿を担えるか

ソフトボール開幕戦で先発したトヨタ自動車の後藤希友
ソフトボール開幕戦で先発したトヨタ自動車の後藤希友

日本ソフトボール界に新リーグ「JD(ジャパンダイヤモンド)リーグ」が発足した。従来の日本女子リーグを刷新し、東西8チームずつに再編してプレーオフ方式で年間王者を決める。日本代表は昨夏の東京五輪で金メダルを獲得したが、2年後のパリ五輪では再び実施競技から除外されることが決まっている。競技人気や、すそ野拡大の起爆剤となるか。

「ソフトボールで社会を笑顔に」を掲げる新リーグは3月28日、千葉・ZOZOマリンスタジアムで華やかに幕を開けた。

開幕戦は日本を金メダルに導いたエース上野由岐子らを擁するビックカメラ高崎と、同じく強豪のトヨタ自動車の一戦。野球ファンも取り込もうと、プロ野球が行われていない月曜夜のナイターで実施された。上野は登板しなかったが、息詰まる大熱戦に約6500人の観客が歓喜し、動画のライブ配信の累計視聴者は20万人を超えた。

東京五輪でも活躍し、歴史的な一戦の先発マウンドで好投したトヨタ自動車の左腕・後藤希友(みう)は試合後、「小中学生がこのリーグでプレーしたいと思えるように、少しでもソフトボールを見たいと思ってもらえるように、思い切り楽しんで全力でプレーしていきたい」と声を弾ませた。

JDリーグは東京五輪後のソフトボール界の活性化を目的に発足。プロ化はせずに日本女子リーグ時代から支える企業を母体としつつ、地域密着も目指す。家具大手のニトリがリーグ戦の冠スポンサーとなり、機構の理事には元プロ野球選手の古田敦也氏らも名前を連ねる。

国内ではプロ野球、サッカーJリーグなどに続き、プロバスケットボールのBリーグや卓球のTリーグ、ラグビーのリーグワンなど相次いで新リーグが発足。JDリーグに名称変更して再スタートを切ったソフトボールだが、新たなファン層を取り込むには「後発組」に位置付けられる。昨夏の東京五輪で金メダルに沸いた盛り上がりの受け皿を担えるか。

立命館大の種子田穣教授(スポーツビジネス論)は「プロ化しないことで収益よりもファン層の拡大に注力できるのが強みになるはず。地域に徹底して密着し、小学校や幼稚園などでのソフトボール教室や、高齢者施設の訪問など接点の間口を広げていくことが、リーグの発展につながるのでは」と指摘する。(運動部 田中充)

会員限定記事会員サービス詳細