3月27日に投開票された兵庫県西宮市長選で、大阪以外で初の公認首長を目指した日本維新の会は、現職に4万票近い差をつけられ完敗した。維新は昨年の衆院選で、兵庫県内で擁立した9人全員が比例復活を含めて当選。勢いが増していただけに、接戦も予想されていた。なぜ、このような結果になったのか。戦いを振り返ってみたい。
同市長選前の段階で大阪府内の維新の公認首長は、代表の松井一郎大阪市長や副代表の吉村洋文知事を含め18人。しかし、大阪以外で公認首長は一人もおらず、隣県兵庫では平成25年以降、大阪と近い阪神地域で3回、市長選を戦ったが苦杯をなめてきた。
ただ、2つの市長選に大差で敗れた25年当時から、最近は様相が異なってきていた。昨年4月の宝塚市長選は、敗れたものの当選者と約1600票差。6月の尼崎市議選では、維新候補がトップ3を独占した。