露の野望 重なる北方領土とウクライナ
4月28日でサンフランシスコ講和条約発効から70年となる現在の日本は、東西対立の構図が明確になりつつあった当時と同様に、「引き裂かれた世界」に身を置いている。いまの国際社会の断線の一つは、ロシアが軍事侵攻によって一方的な領土の現状変更を図ろうとしているウクライナだ。日本もその対立と無縁ではいられない。
3月21日、ロシア外務省は日本との平和条約の締結交渉を停止するとともに、ロシアが不法占拠する北方領土の元島民の墓参などを目的としたビザなし交流を一時停止すると発表した。